■理工系学生能力発見・開発プロジェクト ,日本コンピュータ化学会2016秋季年会に参加

日程: 2016年10月22日(土)〜23日(日)
場所:島根大学
参加学生:1名


【学会見学プログラム報告】

 ◆参加学生

所属/学年:生命理工学部生命工学科/2年


 ◆参加学会

日本コンピュータ化学会2016秋季年会


 ◆今回の学会に参加した目的と、学会を見学しての全体的な印象、および見学したセッション等の報告内容について

計算化学の分野を将来の専門とすることを考えている私にとって、日本コンピュータ化学会2016秋季年会は日本で行われている最先端のさまざまな研究に触れられる最適の場であり、私が今後どのような学修をしていくべきかの指針とすべく参加した次第です。
全体的な印象としては、学会自体の規模は小さいものの、その分研究者同士の繋がりが強く、質問や議論・提案も多く飛び交い、なおかつ若年の参加者に対しての教育的な話や化学者としての在り方の話も行われ、非常に活気あふれる創造的な場所だったように思います。
本学会は研究の口頭発表、ポスター発表、ならびに特別講演から成り、計算化学に関する非常にさまざまな分野の研究報告がありました。中でも印象に残ったのは、電子相関エネルギーを考慮した計算理論に関する発表や、金属の触媒活性、有機化合物の運動解析、タンパク質の相互作用解析、汚れの付着を視覚化したシミュレーション、アンモニア合成のシミュレーションで、東京工業大学の学院で言えば、理学から工学、さらには生命理工学までも扱っており、計算化学を必要としない化学はもはや存在しないという印象を私に与えるほどでした。



 ◆今回の学会見学が、あなたの理工系の能力開発にどのように影響しましたか

上記に書いた通り、計算化学は非常に多岐に亘る分野に関連しており、また実際の観測事実の説明のために計算するだけではなく、理論・定説の検証や観測前の予測にも大きな影響をもたらし、創薬に関して言えば我々の生活にも直に係わってくるため、私の進もうとしている道の意義深さが身に沁みました。同時に、計算化学はまだまだ未発達の学問分野であり、研究の裾野が大いに広がっていることを認識し、今後学んでいく内容への学修意欲も今まで以上に湧きました。
発表の中には、研究成果の報告だけでなく、研究者への問題提起や上述した教育関連の計算理論もあり、質問に対する応答では化学者としての考え方の違いも見られ、さらには英語のみのスライドを用いた発表も数多く存在したため、私が今まで想像していた学会のイメージよりも自由で活発な場に感じられ、このような学会で将来私も発表してみたい、発表できるような研究結果を出したいと切に思いました。また、発表者には高等専門学校の方も見られ、私と同じ年代でこのような舞台に立っていることに驚きながらも、それだけこの分野には多くの可能性が眠っており、創造的な挑戦が大切なことが分かりました。
加えてポスター発表の時に何人かの研究者に質問をした際、有意義な議論を交わすことができ、新たな知見も得られたので、さまざまな研究者との対話の重要性も改めて実感することができました。


 ◆学会見学プログラムについての反省点や今後への提案

学会事前申し込みができていれば学会参加費用は2000円も安くなったので、学会参加の認可をもう少し早めにしていただきたく思います。また、そのようにすれば参加できる学会の幅が広がり、本プロジェクトの目的である理工系学生の能力開発・発見にも良い影響をもたらしてくれると考えます。


 ◆今回の学会見学での成長についての自己評価
      1.全く変わらない 2.少し成長した 3.まずまず成長した 4.とても成長した


a.) 学習(研究)に対する意欲[ 4 ]
b.) プレゼンテーション力・質問力[ 3 ]
c.) 理工系分野の専門性[ 4 ]
d.) 国際性[ 3 ]

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