■ 大田区立清水窪小学校で科学教室を実施
日時 2010年7月27日(火)15:15〜17:15、18:30〜20:30
場所 
大田区立清水窪小学校理科室

夏休みわくわくスクール『花火の科学』

講師:アミール偉 (総合理工学研究科知能システム科学専攻 博士1年)
アシスタント:東京工業大学学生(前半・後半ともに3人)

小学校側監督者:藤原清章校長(前半)、佐々木研一副校長(前半・後半)

参加人数:前半42人(大人19人、子ども23人)、 後半32人(大人13人、子ども19人)

題目:花火実験(鉄粉の燃焼実験・炎色反応)・花火作り

目的:親子で一緒に科学実験・花火作りを行い、科学に関する共通の体験を得る。
 日常で扱っているものには科学が密接に関わっていることを体験する。
 炎色反応の実験・解説を通して、物質の粒子概念を子どもにイメージさせる。

内容:夏の夜空にきれいな花火を科学的な視点から見ることで、花火の原理を理解し、それを
 理科室の中で実際に体験した。具体的にはまずガスバーナーを用いての鉄粉の燃焼実験を行った。
 次に、金属塩の水溶液にアルコールを加え、マッチで火をつけての炎色反応の実験、および
 その解説を子どもの感覚に近いかたちで行った。最後に黒色火薬を用いての花火作りを行い、
 実際に点火することで、自分たちでも花火が作れることを体験した。
 今回は火薬・火を取り扱う科学教室であることから、教室開催中は、実験をするときに必ず防護メガネの着用を義務付けた。

感想:子どもの感想としては、上に挙げた実験すべてに対して驚きや感動・新たな発見があったことを
 質問票調査から確認している。炎色反応の際には、単に『赤・紫・オレンジ』だけでなく、
 『紅・藤色・山吹色』といった日本古来の色の表現をしている子もいた。また、解説の際に説明した
 原子・電子といった粒子概念についても3年生レベルであれば理解している子どもが多くいた。
 保護者の感想としても、鉄粉をガスバーナーへ投げ入れる実験や炎色反応についての感動、
 色が見える仕組み、花火作りの面白さ・楽しさ・難しさについての多くの意見があった。
 今回は火を扱う実験であったこともあり、親子での参加を義務付けたが、これに関しても
 親同伴であれば安心して危険な実験に取り組めるという感想があった。

課題:花火作りは成功した人・失敗した人の差がはっきりと表れてしまい、失敗した子どもにとっては
 少し残念だったことが予想される。これを防ぐためにも、予めこちら側で作った花火を失敗した子ども用に
 用意しておくべきであったと考えている。そういった準備のためにも今回は3人だったアシスタントを
 最低でも倍の6人くらいは必要であったと考える。
 こういった実験教室に興味がある学生は積極的に参加してほしいと切に願う。


文責:アミール偉

  

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