設問No. 6-6「Taki Plazaの設備やイベントに対する要望があれば教えてください。」と設問No. 6-9「学内の施設に関しての意見があれば教えてください。」に以下の意見が寄せられました。

2025年2月現在、学内では大岡山キャンパス屋内運動場地下1階に1台のみ給水機が設置されています。屋内運動場は多くの講義室から離れた場所にあるため、多くの学生にとって普段使いに適した場所ではありません。本調査では、Taki Plazaをはじめとして、本館や屋内運動場1階など、様々な学内施設に対して給水機設置を希望する意見が多く寄せられました。これらの意見から、学生がキャンパス内に広く給水機の設置を望んでいることがわかります。

給水機設置はゴミ削減につながる、というメリットがあると考えられており、設置拡大の動きが広まっています。例えば、慶應義塾大学では、ペットボトルの利用削減によるゴミの排出量削減と、ペットボトルの生産や廃棄・リサイクルにかかる二酸化炭素排出量削減を目的とし、給水機を各キャンパスに設置しています[1]。この取り組みは「地球環境との"協生"」と題して2023年から開始され、2024年7月現在も給水機を設置しており、継続的な利用実験を進めています[2]。また、東京都水道局も水道水の飲料促進とマイボトルの利用による環境配慮行動の促進を目的として、「Tokyowater Drinking Station[3]」という公共のウォーターサーバーを、都内約900箇所に設置しています。また、学勢調査2024の設問No. 6-6「Taki Plazaの設備やイベントに対する要望があれば教えてください。」や設問No. 6-9「学内の施設に関しての意見があれば教えてください。」についても、大岡山キャンパスにゴミ箱を増設してほしいという要望が数多く寄せられていました。このことから、大岡山キャンパスでのペットボトルゴミ排出量が、大岡山キャンパス内のゴミ箱の量に収まりきらないことが想定されます。

上記の本学理工学系及び慶應義塾大学や東京都水道局の状況を踏まえ、学生支援課とのキャンパスミーティングを実施し、以下の回答をいただきました。

Q1.キャンパス内に給水機を設置するための議論がなされたことはありますか。

A1.増設についての議論はなされたことはありません。学生からの要望がなかったのが原因です。

Q2.キャンパス内に給水機を設置する上でのボトルネックは、どういったものがありますか。

A2.メンテナンス費用が嵩んでしまうと言った問題がございます。

Q3.屋内運動場の地下1階に設置されている給水機は、どのような経緯で設置されましたか。

A3.詳しい経緯は不明ですが、ウェルネス科目の受講者や運動系サークルへの配慮が原因として推測されます。

以上を踏まえて、キャンパス構内の給水機への導入について、次のように提言します。

  1. 大岡山キャンパスの理工学系の学生が日常的に立ち寄る場所に給水機を設置する

ボトルディスペンサー型水飲栓に代表される、直接口をつけずにボトルに水を注ぐことが可能な給水機の設置を提案します。これは、水を飲む際に口をつける必要がある飲み口型水飲栓3とは異なり、直接水飲栓に口をつける必要がなくて済むため、より衛生的であると考えられます。また、給水機はTaki Plazaに代表される、理工学系の学生が日常的に立ち寄る場所への設置を提言します。その給水機の利用状況を加味して今後の給水機の設置に関しても検討することを提言します。

コメント
図3-4.1ボトルディスペンサー型水飲栓[3]

脚注

  1. 慶應義塾協生環境推進室「『マイボトル』ではじめる『地球環境との"協生"』!」:

    https://www.diversity.keio.ac.jp/news/2023/07/202307.html(最終閲覧日:2025年2月25日) ↩︎

  2. 慶應カード「キャンパスでの水分補給」:https://www.keiocard.com/blog/2024/07261802.html(最終閲覧日:2025年2月25日) ↩︎
  3. 東京都水道局「Tokyowater Drinking Station」: https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/drinking_station/(最終閲覧日:2025年3月2日) ↩︎